未経験で農業を始めるには?年齢や始める際のハードル、準備することを解説
農業は、特別な資格や学歴が不要で、農業以外のスキルも役立つため、未経験から始められる仕事です。この記事では、農業を始めたいと考えている人に向けて、未経験で農業を始める方法について解説します。未経験でも農業を始められる理由や、始める際のハードル、あらかじめ準備することも解説しているので、参考にしてください。
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未経験で農業を始めることは可能?
農業は、未経験から目指せる仕事です。
農林水産省の「令和3年新規就農者調査結果」によると、新規就農者は52,300人です。
一般社団法人全国農業会議所全国新規就農相談センターの令和3年度の
「新規就農者の就農実態に関する調査結果」によると、
新規就農者のうち農家出身ではない人は84.5%と、高い数値になっています。
※参考:令和3年新規就農者調査結果:農林水産省/新規就農者の就農実態に関する調査結果
始めた年齢
農林水産省「令和3年新規就農者調査結果」によると、
新規就農者数52,300人の年齢別の人数は以下のとおりです。
年齢 | 人数 |
|---|---|
15〜19歳 | 910人 |
20〜29歳 | 6,100人 |
30〜39歳 | 5,740人 |
40〜49歳 | 5,680人 |
50〜59歳 | 5,880人 |
60〜64歳 | 9,760人 |
65歳以上 | 18,230人 |
60代が圧倒的に多いものの、20代や30代の比較的若い年齢で就農した人も多いことがわかります。
就業形態別に見ると、起業して農業を始める新規参入者は、30〜49歳に集中しています。
※参考:令和3年新規就農者調査結果
始めたきっかけ
農業を始めたきっかけは人により多種多様ですが、主な理由は以下のとおりです。
前職での人間関係の不満
田舎への憧れ
地元に貢献したいという気持ち
農産物への関心
前職で問題を抱え、転職を検討した結果、農業を選択するケースが少なくありません。
無農薬野菜や有機栽培野菜を作りたいという気持ちから、農業を始めた人も多数います。
未経験で農業を始められる理由
そもそも農業経験者が少ないため
農業界には、そもそも農業経験者が少ないことが大きな理由の1つです。
農業高校や農学部を卒業していれば、知識を活かせる場面はあります。
しかし育てる作物によって知識やノウハウが異なるため、
農業経験としては未経験者と変わりません。
農業界は学歴や年齢が他業界に比べて厳しくない傾向にあり、
全く関係のない仕事をしていても目指せます。
特別なスキル・資格が必要ないため
農業を始めるにあたって、特別なスキルや資格は求められません。
最低限必要なものは、自動車免許です。
公道でトラクターやコンバインを運転するための
大型免許や、農業機械士、けん引免許、毒物劇物取扱責任者といった資格は、
企業や現場によっては喜ばれますが、必須ではありません。
農業以外のスキルが役立つため
おいしい作物を育てるだけでは、農業経営は成り立ちません。
販路拡大のための営業、消費者に選んでもらうためのマーケティングやプロモーション、
販売するための接客、経営を管理するための経理、事務といった仕事が必要になるためです。
他業界で働いていた多様なスキル・知識が役立ちます。
農業を始める際の大きなハードル
農業を始める際に大きなハードルとなるものは、農地の確保です。
農地の確保が難しい理由は、農地を買ったり借りたりする場合に、
農地法により農業委員会の許可が必要とされているためです。
新規就農者は農業経営の計画や資金計画などについて、
各市町村の農業委員会で審査を受け、許可をもらう必要があります。
土地を借りる一般的なルート
未経験の人が申し込んでも、簡単に土地を借りることはできません。
一般的なルートとしては、市町村やJAが実施する就農者向けの研修に参加したり、
農家での研修を受けたりして、知識を身につける努力が必要です。
そのうえで市町村の担当部署やJAの窓口に相談し、
土地を貸してくれる地主を紹介してもらいます。
交渉後、農地を借りることになります。
未経験から農業を始める方法
未経験から農業を始めるには、
個人で独立、農業法人に就職、農業大学校に進学、農家に弟子入り
の4つの方法があります。
個人で独立
個人事業主として開業、もしくは農業法人を設立し、独立する方法です。
独立型の農業は、誰にも干渉されずに、自由に農業をできることがメリットです。
ただし未経験者は農業をするために必要な、
技術・ノウハウ、資金、農地、機械・設備、住居といったリソースが
不足しやすいことが注意点です。
法律に沿った手続きや、農作業に必要な機械・設備の準備などを、自ら進めなければなりません。まったくゼロの状態から独立することは、リスクが高い方法といえます。
農業法人に就職
農業を営む法人である農業法人に就職したり、個人農家に雇用されたりする方法です。
就職先は、全国新規就農相談センターやハローワーク、展示会を活用して探せます。
就職すれば、給与をもらいながら技術や知識を身につけられる点が大きなメリットです。
農業法人の方が個人で独立するよりも比較的事業規模が大きく、
最適化された経営方法が採用されていることがほとんどです。
雇用型で経験を積み、将来独立を目指すこともできます。
農業大学校に進学
農業技術を学べる学校に進学し、農業の技術習得を目指す方法です。
農業大学校は、農業経営の担い手を養成する中核的な機関として位置付けられ、
全国41道府県に設置されています。
養成課程・研究課程・研修課程と3つの学習過程があり、
講義、演習、実験、実習を通じて、地域の気候や風土にあった農業技術や機械操作、
経営について包括的に学べます。
実地研修も多いため、卒業後は即戦力として農業に携われることが期待できます。
農家に弟子入り
農家に弟子入りすれば、住み込みで働きながら、直接技術を教えてもらえます。
受け入れ先を見つけるには、知り合いに依頼する、
新規就農制度で研修生として受け入れてもらうといった方法があります。
新規就農制度を利用するには、各都道府県にある新規就農センターに行き相談しましょう。
場合によっては、担い手のいない農家で後継者として働くチャンスに恵まれるかもしれません。
その場合、農地や設備を継承できる可能性があります。
未経験から農業を始めるにあたり準備すること
農業を始めるには、開業資金、機械・設備、住居を準備する必要があります。
知っておきたい補助金制度についても解説します。
開業資金を調達する
一般社団法人全国農業会議所全国新規就農相談センターの
令和3年度の「新規就農者の就農実態に関する調査結果」によると、
就農1年目の自己資金の平均は281万円ですが、
機械施設等・必要経費を合計した営農面の費用の平均は755万円であるため、
差額はマイナス474万円です。
就農1年目の農作物の売上高343万円を差し引いても、131万円の赤字となります。
売上が安定するまでの生活費を考慮すると、開業資金は1,000万円程度必要でしょう。
※参考:新規就農者の就農実態に関する調査結果
補助金制度を利用する
開業資金が少ない場合は、国や市町村、JAが提供するさまざまな補助金の活用がおすすめです。
補助金制度は、毎年内容や条件が更新されるため、定期的に情報収集を行いましょう。
たとえば農林水産省の「青年等就農資金」は、新しく農業を始めようとする青年等に対し、
必要な資金を長期、無利子で貸し付けを行う制度です。
機械・設備を確保する
農作業の負担軽減や効率化のために、機械・設備を用意しなければなりません。
トラクターを始めとする農機具のほか、保管する倉庫、
施設園芸の場合はビニールハウスの建設も必要です。
すべてを一度に揃えようとすると相当な資金がかかるため、
中古品の購入やレンタルを活用して初期費用を抑えましょう。
住居を確保する
農地から近く、利便性のある場所に住居を探し、確保します。
農業は自然条件に大きく影響を受けるため、
適切な栽培管理にはきめ細やかな作業が欠かせません。
農地・倉庫に近いだけでなく、学校や交通の便などの生活環境を考えて選択しましょう。
農業を始めるにあたっては、家族の同意を得られるように、よく話し合うことが大切です。
まとめ
農業は、特別なスキル・資格が必要ではないため、未経験で始めることが可能です。
ただし、最初から個人で独立する方法は高いリスクが伴います。
まずは農業法人に就職、農業大学校に進学、農家に弟子入りといった方法で
スキルや技術を身につけましょう。
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