ナスやトマトなどの夏野菜の害虫対策を紹介!農薬を使わない捕虫シート対策も
ナスやトマトなどの夏野菜を、ご家庭の畑や家庭菜園で育てている方も多いのではないでしょうか。
そんな夏野菜栽培で悩みやすいのが「害虫」の発生です。
気温が上がる時期は虫の活動も活発になり、あっという間に被害が広がってしまうことも。
早めに対策を行い、被害を抑えることが大切です。
そこで今回は、トマトやナスなどの夏野菜で発生しやすい害虫と、その対策についてご紹介します。
農薬を使いたくない方に向けて、農薬を使わない対策方法や
おすすめの捕虫シートもあわせてご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
[toc]
夏野菜で発生しやすい害虫
アブラムシ
アブラムシは、植物に口針を刺して汁液を吸うことで、野菜の生育を妨げる害虫です。
また、排泄物が病気の原因になったり、ウイルスを媒介したりすることもあります。
さらに、アブラムシは繁殖力が非常に高く、30~40日ほどの寿命を迎える頃には、
個体数が1万倍ほどに増えるともいわれています。
アブラムシは植物に含まれるアミノ酸成分を好み、小松菜や大根などのアブラナ科、ナスやピーマンなどのナス科、ソラマメなどのマメ科の植物でよく見られます。
アザミウマ類
アザミウマ類は、体長1~2mmほどの非常に小さな害虫です。
植物に口針を刺し、葉や果実の養分を吸い取って加害します。
被害を受けた部分には、白っぽい斑点や筋状の傷が現れます。
褐色の斑点ができたり、表面がかさぶたのようになったりすることもあります。
また、吸汁の際にウイルスを媒介する場合があるため、注意が必要です。
アザミウマ類は繁殖力が高く、10日~2週間ほどで成虫になります。
そのため、対策が遅れると短期間で数が増えてしまいます。
ナス・キュウリ・ネギなど、さまざまな野菜で発生しますが、
ナス栽培で特に問題となるのが「ミナミキイロアザミウマ」と「ミカンキイロアザミウマ」です。
ウリハムシ
ウリハムシは、キュウリ・スイカ・カボチャ・メロンなどのウリ科植物を加害する害虫です。
成虫は葉を食害し、葉に穴をあけます。
被害が大きくなると光合成が十分に行えなくなり、生育不良や収量・品質の低下につながります。
一方、幼虫は土の中で根を食害します。ふ化直後は細い根を食べ、
成長すると太い根や株元の茎まで加害するようになります。
被害がひどい場合は、株が枯れてしまうこともあります。
活動が活発になるのは4月~10月で、特に被害が出やすいのは5月~6月と8月~9月です。
コナジラミ類
コナジラミ類は、植物の汁を吸って作物に被害を与える害虫です。
吸汁による被害だけではなく、病気を誘発することもあります。
特に問題となるのが、排泄物に黒いカビが発生する「すす病」です。
また、「オンシツコナジラミ」や「タバココナジラミ」は農作物に大きな被害を与えるほか、
オンシツコナジラミは「トマト退緑ウイルス」、
タバココナジラミは「トマト黄化葉巻ウイルス」を媒介することもあります。
繁殖力が非常に高いため、対策が遅れると被害が一気に広がるおそれがあります。
トマトやナス、ピーマンなどのナス科、キュウリやスイカなどのウリ科、インゲンやエダマメなどのマメ科など、さまざまな作物で発生します。
ハモグリバエ
ハモグリバエは、葉物野菜や果実の品質を低下させる害虫です。
幼虫は葉の中に潜り込み、幅0.5~2mmほどの白い筋を描きながら食害します。
また成虫は、産卵や水分補給のために葉に産卵管を差し込みます。
その際に直径1mmほどの白い点ができ、見た目が悪くなることで商品価値の低下につながります。
トマト・ナス・ピーマンなどのナス科、インゲン・ソラマメなどのマメ科、キュウリ・カボチャなどのウリ科、白菜・小松菜などのアブラナ科など、さまざまな野菜で発生します。
効果的な対策方法
農薬を使う
被害が広がってしまった場合や、大規模に栽培している農家さんは、
農薬による防除がおすすめです。
今回ご紹介した害虫に効果のある主な農薬は、以下のとおりです。
なお、同じ農薬を繰り返し使用すると、薬剤に対して「抵抗性」を持った害虫が増え、
効果が低下することがあります。
そのため、成分や作用の異なる農薬を交互に使用する「ローテーション散布」を行いましょう。
農薬を選ぶ際は、IRACコードを参考にすると、作用機構の異なる農薬を選びやすくなります。
一方、「できるだけ農薬を使いたくない」「農薬の扱いに不安がある」という方は、
牛乳や酢、木酢液などを利用した自然農薬を試してみるのもよいです。
アブラムシ | アザミウマ類 | ウリハムシ | コナジラミ | ハモグリバエ | IRACコード | |
〇 | 〇 | 〇 | IRAC 1B | |||
〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | IRAC 4A | |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 | IRAC 1B | ||
〇 | 〇 | 〇 | IRAC 4A | |||
〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | IRAC 28 |
農薬ってなんだか使い方が難しそうで不安…。
農薬を使わない対策方法はないのかしら?
もちろんあるニャン!
ここからは農薬を使わないでできる害虫対策を紹介していくニャン!
捕獲する
農薬を使わずにできる対策方法で手軽にできるのが、捕獲です。
でも一匹一匹人の手で摑まえるのは大変すぎますよね。
そこでおすすめなのが置いておくだけで捕獲できる捕虫シートです。
おすすめの捕虫シートを3つご紹介します。
虫ペタッと粘着シート

農業、園芸でお使いいただける捕虫用粘着シートです。
3種類あり、害虫の種類によって使い分けれます。
アブラムシには緑、アザミウマ類には青、
ハモグリバエやアザミウマ、コナジラミなど害虫全般には黄色を使います。
強い粘着力が特徴で、害虫をしっかりと捕らえられます。
適応害虫
色 | 害虫 |
黄 | ハモグリバエ類・ミカンキイロアザミウマ |
青 | ミナミイキイロアザミウマ・ヒラズハナアザミウマ |
緑 | アブラムシ類 |
使用方法

穴に紐などを通して、設置してから剥離紙をはがして使用します。
2m間隔が目安です。(10a当たり300~400枚)
作物の20cm程度上に設置します。
設置場所
ハウスの出入り口、防虫ネットの内・外、ガーデニング、果樹
ビタットトルシー ネット付

トマトなどのハウス栽培でミツバチやマルハナバチを活用されている方は
そのまま捕虫シートを設置してしまうと
ハチがシートにくっついてしまう可能性があります。
そんな方におすすめなのが「ビタットトルシーネット付き」です。
ミツバチやマルハナバチよりも小さい6mm網目のネットでシート全体を覆っており、
ハチがシートに付かずに、アザミウマやコナジラミ、ハエ類などの害虫を捕獲できます。
作物にくっつきにくいので葉物類にも安心してお使いいただけます。
また、耐久性に優れ、屋外でも3か月以上お使いいただけます。
雨で濡れても捕虫効果は変わりません。
適応害虫
色 | 適応害虫 |
青 | アザミウマ類・ハエ類 |
黄 | コナジラミ・ハエ・アザミウマ |
使用方法

穴に紐などを通して吊るしたり、割り箸にシートを挟んで地面に突き刺します。
3m間隔を目安です。(10aあたり150~200枚)
設置高さは作物や対象害虫によって異なります。
設置場所
ハウス内や作物の近くなど
トルシーロール

今まで紹介してきた商品は一個一個設置しなくてはならず、
手間がかかりますし、捕虫範囲が狭いので、
ハウス内の広範囲に設置したい人向きではありません。
そんな方には「トルシーロール」がおすすめです。
トルシーロールはハウス内に張り巡らせて、害虫を一気に捕獲できます。
小さく切って使うこともできるので、一石二鳥です。
トルシーロールは黄・青に加えて銀&黄があり、銀&黄は忌避効果もあります。
ウリハムシは銀白系のキラキラしたものを嫌い、黄色を好むので効果抜群です!
使用方法

ハウス内のパイプや支柱の間にジグザグに張りめぐらせます。
テープがカールしないように延伸をかけながら張ると効果的に捕虫できます。
適応害虫や設置位置はピタットトルシーネット付きと同じです。
銀&黄

銀色の面が外側になるようにハウスの壁・出入口に張りつけます。
銀色の面が虫をよせつけず、内側の黄色の面が侵入した虫を捕獲します。
適応害虫
色 | 適応害虫 |
黄 | アザミウマ類・ハエ類 |
青 | コナジラミ・ハエ・アザミウマ |
銀&黄 | ハエ・コナジラミ・アザミウマ類 |
天敵を活用する
施設栽培で広く利用されているのが生物的防除の天敵製剤です。
害虫の天敵となる生物を用いて、害虫を捕食してもらいます。
天敵製剤と農薬を組み合わせるとさらに効果があがるのですが、
天敵に害のない農薬を選ばなくてはいけないので、そこは注意が必要です。
天敵製剤に関して詳しく知りたい方はこちらの記事もチェックしてみてください。
[card url="/tenteki-seizai.html" title="天敵製剤とは?農薬削減を実現するハウス害虫防除の方法と導入のポイント" img="https://plusys.blog/wp_plusys/wp-content/uploads/2021/07/68-1.jpg" badge=""][/card]
発生させない環境を作る
畑の管理をする

収穫後の残さや雑草を、そのまま畑に放置していませんか?
残さや雑草は害虫の餌や住処となるため、放置すると害虫が発生しやすくなります。
畑の外へ持ち出し、適切に処分するか堆肥化しましょう。
また、風通しが悪く湿度が高い環境も害虫が増える原因になります。
植え付けの間隔を十分に確保したり、芽かきや摘葉を行ったりして、
風通しの良い環境を保つことも大切です。
施肥バランスを整える

実は、肥料を与えすぎると害虫が発生しやすくなることがあります。
窒素が多すぎると、植物の体内にアミノ酸が増え、
アブラムシなどの害虫を引き寄せやすくなります。
また、葉や茎が急激に成長して柔らかくなるため、害虫に吸汁されやすくなります。
さらに、植物は成長にエネルギーを使うため、害虫や病気への抵抗力も低下してしまいます。
肥料は必ず適量を守り、次のような窒素過多のサインが出ていないか確認しましょう。
葉の色が濃い緑色になっている
茎が細長く伸びている(徒長)
葉が大きく柔らかい
風通しが悪くなるほど葉が茂っている
花や実が付きにくい
近づけない
防虫ネットを使う

捕虫シートだけでは、害虫の侵入を完全に防ぐことはできません。
そこでおすすめなのが、防虫ネットとの併用です。
害虫の侵入を抑えられるため、より高い防除効果が期待できます。
害虫ごとの適した防虫ネットの目合いは、以下の表をご覧ください。
なお、防虫ネットは目合いが細かいほど防虫効果は高くなりますが、
その分通気性が悪くなるというデメリットがあります。
ハウス内の温度が上昇し、作物の生育に影響を与える場合があります。
そのため、換気扇を回したり、遮光・遮熱ネットを併用したりして、
高温対策もあわせて行いましょう。
シルバーマルチを敷く

シルバーマルチを使用することで、害虫の飛来を抑える効果も期待できます。
シルバーマルチは太陽光を反射し、その乱反射によって害虫が近づきにくくなります。
ウリハムシ:キラキラと乱反射する光を嫌い、寄り付きにくくなる
アブラムシ:乱反射した光を水面と勘違いし、飛来しにくくなる
アザミウマ類:乱反射によって方向感覚を失い、飛来が抑えられる
また、シルバーマルチには太陽光を反射して地温の上昇を抑える効果もあります。
害虫対策とあわせて、夏場の高温対策としてもおすすめです。
まとめ
今回は、夏野菜で発生しやすい害虫の種類と、その対策方法をご紹介しました。
夏は害虫の活動が活発になり、繁殖力の高い害虫も多いため、
被害が広がる前の早めの対策が大切です。
農薬による防除はもちろん効果的ですが、防虫ネットや捕虫シート、
シルバーマルチなどの対策を組み合わせることで、
農薬の使用量を抑えながら、より高い防除効果が期待できます。
ぜひ、栽培環境に合った方法を組み合わせて、夏野菜を害虫から守りましょう!
今回紹介した商品はこちら
商品名 | 画像 | カラー | 対象害虫 | 規格 | 特徴 |
ミナミキイロアザミウマ、 | 10cm×22cm | 吊り下げ用 | |||
アブラムシ類 | |||||
ハモグリバエ類、 | |||||
アザミウマ類・ハエ類 | 5cm×35cm | ハチや作物・人に | |||
コナジラミ・ハエ・アザミウマ | |||||
アザミウマ類・ハエ類 | 10cm×23cm | ||||
コナジラミ・ハエ・アザミウマ | |||||
コナジラミ・ハエ類 | 10cm×100m | テープタイプ。 | |||
ハエ・コナジラミ・アザミウマ類 | |||||
アザミウマ・ハエ類 |
こちらの記事もおすすめ
[card url="/mossbarrier-jr2-red.html" title="温室のアザミウマにお困りなら「モスバリアジュニア2レッド」 | 農業用品販売のプラスワイズ本店" img="https://plusys.blog/wp_plusys/wp-content/uploads/2024/07/4jw3j.jpg" badge=""][/card]
[card url="/tenteki-seizai.html" title="天敵製剤とは?農薬削減を実現するハウス害虫防除の方法と導入のポイント" img="https://plusys.blog/wp_plusys/wp-content/uploads/2021/07/68-1.jpg" badge=""][/card]
[card url="/multi-seat-color.html" title="マルチシートの色の違いは?色ごとの効果や基本的な張り方、生分解マルチもご紹介!" img="https://plusys.blog/wp_plusys/wp-content/uploads/2022/12/8-2.jpg" badge=""][/card]



















